常々思う。
バーナビー程、優れた人間はいないと。
ルックスも、頭脳も、ライフスタイルも、どれをとっても最高ランク。
彼がヒーローになってからは勿論、それ以前からもバーナビーに憧れる女性は後を絶たない。
けれど、私だけが知るバーナビーの、最高にセクシーな瞬間がある。
私は、そのバーナビーを見る為だけに存在しているも同然なのだ。
「、起きて下さい…朝ですよ。」
バーナビーの低く掠れた声の後に、顔全体に降ってくるキスの雨。
「ん。おはよ、バーナビー。」
彼の名前を呼ぶと、唇ごと食べられてしまうんじゃないかと思うほどの深いキスで起こされる。
今だ。
薄目を開けてバーナビーを盗み見る。
端整な顔が一心不乱に私を貪っている。
ああ、堪らない。
いつもならこのまま離れるだろうと思っていたのだが、今日はこのまま、目が合った。
不意打ちで、動揺して、心臓が大きく脈打った。
情欲に塗れたグリーンの瞳が、私を捉えて離さない。
いつもはレンズ越しにあるけれど、今は私の、それこそ本当に目の前にある。
恥ずかしくなってきて視線を外そうと思っても、金縛りにあったかのように動けない。
やがてキスは名残惜しそうに離れ、バーナビーの顔は私の首筋へと埋まっていく。
「ダメですよ、。もっとキスに集中してください。」
耳朶を甘噛みし、耳の裏にチリッと痛みを残しながらバーナビーの顔はだんだん下へと下がっていく。
「んっ、集中、してるもん…!バーナビーのメガネ外した顔もっと見たかっ、あん!」
いつの間にかバーナビーは私の上に乗っていて、私が言葉を言い終わらない内に長い指を私の口の中に突っ込んだ。
「、こーゆー事してる時に可愛い事言うなんて反則ですよ。」
「らってホントのコト…ぅ」
2本3本と追加される指を、私はバーナビーにするように丁寧に舐め上げる。
バーナビーも私も興奮してきて、腰が落ち着いていられなくなった。
そしてバーナビーは私の口の中に突っ込んでいた唾液塗れの指を抜き、私の目の前に翳しながらこう言った。
「オシオキ、です。」
「私にはゴホービ、だよ?」
「あぁ、もう!」
「ふぁ、あ!」
弄ばれているのは私なのか、彼なのか。
シーツの海へ沈み、快楽の波間へと泳ぎ出す。
モドル