「さァ、SHOWTIMEの始まりだよぉ★」




ロードは笑いながらノアの能力を使い空間を歪め、彼女好みの部屋を作り出した。




「ふっふ〜ん♪ボクの部屋〜★どぉ、?」
「ま、アナタらしいわね…」
「だ、ダメレロ、ろーとタマ!」




それまでうきうきとしていたロードが、今までどこにいたのかレロの咎める言葉で
一気に醒めていった。




「学校サボって勝手なコトしたら伯爵サマが怒るレロ!」
「…うっさいなぁ、カサは黙ってろよ。」




そのまま椅子に座り、ロードは口の中に放り込んだガムを噛みながら
レロの小言に盾突く。
このままになればきっと長引くだろうと予想が容易につく。




「…ですって。大人しくしていなさい、レロ。」
「ぅうっ、たままでぇっ!」




レロの一人負けに二人で笑っていたが、そこでまた別の呟きが間を割った。




「ねぇ…お願い…私を解放して…!」




目を覚ました女性が涙を流しながら訴えかける。
が、ロードはまたもつまらなさそうに言い放つ。




「死んだら解放してやるよ。」




そのまま女性を絶望のどん底へと突き落とす。

噛んでいるガムを膨らませて割る程、簡単に。








「ロード様、様!エクソシスト捕まえたっ!」
「オンナ一人にボーズ一人、捕まえた!」
「つっかまーえたつっかま〜えたっ!」




別の所から3匹のアクマ達がキャッキャとはしゃぎながら私達の前へとひざまづく。




「…おっ?そのオンナかわいーじゃん。そうだ、お人形さんゴッコしよ〜★」
「ロード様、コイツはどーしますか?」
「ん〜?その辺にでも杭でとめとけばぁ。」




余ってるし。
と杭を取り出し、大きな絆創膏を貼りまくったピーマンアクマへと放り投げる。
そのアクマも何処からか金槌を取り出し、白髪の少年―彼がアレンなのだろう―
の左腕を壁に打ち付けた。
一方ロードは既にお人形さんを美しく着飾っていた。
団服は漆黒のドレスに変わり、長いツインテールは綺麗に結び直され、
ボリュームが出るように巻かれていた。
虚に光を宿さない彼女の瞳は、余計人形の様で。
…確かこの中には音波系の攻撃スタイルのアクマがいた筈。
きっとソイツの攻撃を受けて神経が麻痺しているのだろう。




「うん、やっぱ黒が似合うじゃ〜ん!どぉ、?」
「凄いわ…流石ロードね。可愛く仕上がってる。」
「えへへ〜。ありがと、!」
「ロード様、こんな奴キレイにしてどうされるのですか?」
「お前らみたいな兵器にはわかんねェだろうねェ。」




ロードは言葉を区切り、続ける。




「エクソシストの人形なんてレアだろォ?」




うしろから息を飲む音が聞こえた。
少年―アレンが目を見開きこちら…正確には美しく着飾られた少女を見ていた。










モドル